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​《 kitchen 》

2017.09
​3:18

​ 自宅のキッチンにて撮影。映像の奥行きと空間の奥行きをずらすことで生まれる表現にについて考えながら制作していた実験作。しかしこれはプロジェクション作品というよりこの空間に投影して見えた光景であること含めて重要なのだと思うので、一つの映像作品として公開してみる。

 身体イメージを映像で表現することについて考えてもいたので、ここでは手、スライム、奥行きを持つものとして家具、既存の作品である《the body》を素材に、切り抜き処理を用い様々な映像素材を組み合わせた。

 作中では暗闇に映像が浮かび上がりそれがまるで本当に蠢いて空間でもぞもぞしているように、つまり空間側に接触しそうにみえたり、映像が光としてキッチンの障害物を照らし出して空間の出っ張り・浮かび上がり自体がはっきり視界に入ったり、かと思えば暗くなり映像の奥行きに注目がいって空間のことがわからなくなったり、空間と映像の奥行きを交互に行き交い、観ている側が混乱を招く仕掛けを多く施している。3D映像のリアリティとはまた異なる「奥行きがわからなくなる」イリュージョン的映像体験への可能性を示唆する実験的作品。

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